水虫の知識

水虫で人は死ぬことはあるのか

 

水虫は放置すると、どんどんひどくなって足の指の間はぐじゅぐじゅになり、爪は変形し痛烈なニオイを発するようになる。
この調子で放置し続けたら人間死ぬのではないか?という疑問を持つこともあるのではないだろうか?

戦前には、白癬性肉芽種という症状で死亡するようなことがありましたが、現在グリセオフルビンをはじめとする優れた経口抗真菌薬が開発され、たとえ白癬性肉芽種になったとしても、これらの薬剤で治療すれば死亡することはありません。

白癬菌が体内に入り込んで、内臓などの臓器に寄生するのでは?と考えてみますが、よほどの免疫機能に異常がない限りありえません。
そのため白癬そのもので死亡することはありません。

 

傷口からの感染

水虫では死なないという結論ではありますが、とはいえバカにはできません。
水虫で死ななくても、その傷口から細菌が感染して死亡することはあるからです。

足白癬、とくに趾間型の足白癬ではしばしば、趾間の亀裂やびらん面から細菌が真皮内に侵入し、蜂窩織炎となることがある 。

 

水虫が原因で蜂窩織炎(ほうかしきえん)になる

蜂窩織炎とはは皮膚の深いところ、真皮から皮下脂肪細胞にかけて、黄色ぶどう球菌や、化膿連鎖球菌などの細菌によってに化膿する炎症症状です。
細胞を広範囲に溶かして壊死分解させます。
広範囲に赤く腫れて、高熱がでます。

イメージでしやすく言うと足がパンパンに赤く腫れて、傷口がぐちゃぐちゃになります。

蜂窩織炎の好発部位は下肢、とくに足と下腿であるがその多くは、趾間型の足白癬の傷口から細菌が感染したものなど。

とくに指の間の皮膚は薄いため、その傷口から細菌が侵入することは多いようです。

 

死ぬ可能性?ありますよ

通常の蜂窩織炎であると、たとえ重傷であっても入院させて抗菌薬の点滴を行えば、死亡することはないのですが・・・
もし感染した細菌が劇症型の溶連菌だったり、壊死性菌膜炎を起こすと死に至ることがあります。

しかし考え方によっては、足白癬の治療をきちんと行えば、蜂高織炎になってしまう確率は激減します。
危険な菌からのリスクは減らせます。

普段から足白癬、特に趾間型の足白癬の治療をしておくことは大切です。
蜂高織炎の治療をしても足白癬治療もきちんと行わないと、蜂窩織炎を繰り返すことになるのです。

 

全身がタムシで死ぬことはありますか?

ミズムシが手足以外にできれば、体部白癬であるタムシになるわけですが身体の半分以上を占めるような広い範囲にひろがることがあります。

そういう場合には、足白癬や爪白癬も一緒にあるのが普通です。
このような全身にひろがった白癬を、汎発性浅在性白癬と呼びます。

浅在性白癬

これはミズムシやタムシを何年も放っておくうちに次第にひろがってくる例が多く、その足白癬や手白癬は角質増殖型の症状を示し、タムシも小水疱や丘疹がなく、痒みもない、ただかさかさした発疹であるのが普通です。
その原因になる菌はいずれの場合も紅色菌です。

紅色菌

この紅色菌は人にだけつく力ビで、長い間人の皮膚にとりついていても皮膚をあまり刺激せずにいて、炎症がごく軽いのでこのような症状になるのです。

白癬がこのような形で全身に広範囲にひろがっても、カビがいるのは皮膚の表面の角層だけですから、白癬そのものだけで体力を消耗して死ぬことはありえません。

 

 

気を付けるのはそこではない

この症状になってしまったことが自体が気を付けるべきところなのです。

どんな人がなるの?

このタイプの白癬は、健康な人におこることはまれで、糖尿病や、白血病とか悪性リンパ腫など、身体の防御反応が低下する病気にかかっている人にみられることが多いものなのです。

全身のひどいタムシをみてもらいに皮膚科にやってきて、そこで初めて白血病とか糖尿病とかにかかっていることを知る場合もあります。

水虫で死んだりはしませんが、そのもとにある病気のほうが全身性の重大なもので、その病気がもとになって死にいたることはありえます。
タムシが広い範囲にできたときは、なにか異常があるサインです。

 

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© 2020 水虫卒業