足の裏一面がカサカサになる水虫もある。
このタイプは「角質増殖型足白癬」又は「角化型足白癬」
角化型の水虫などと呼ばれるものです。
水虫らしくない水虫!
角質増殖型は多くの人のイメージと最もかけ離れた「水虫らしくない水虫」といえるでしょう。
しかし、角質増殖型は水虫の慢性化した状態で、ある意味では終着駅なのです。
主な原因菌はトリコフィトン・ルブルムという、白癬菌の種です。
ただ、この菌に感染すると誰もが角質増殖型になるとは限らず、趾間びらん型になることもあります。
同じ菌でありながら症状が異なるのは、体質の違いによるものと考えられます。
角質増殖型を放っておくと、爪の水虫である爪白癬を併発します。
症状
角質増殖型の水虫になると、まず足の裏全体がカサカサとなり、シワが深くなり、白い粉がふいたようになります。
堅くなった皮膚の部分が厚くなり、ここから細かな皮がむけ、皮膚がますますこわばった状態になっていきます。
かかとなど角質が厚い部位を中心に症状が広がり、患部が乾燥するあまりひび割れをおこし、歩行時に声をあげるほど痛むようになることもあります。
角質増殖型の人の多くは自覚症状があまりありません。
角質増殖型の人の多くは、白癬菌以外の疾患によるものと思っていることも少なくありません。
初期に皮はむけない
通常、水虫というと、水疱ができたりジメジメとふやけた皮がむけたりすることが多いため、足の裏がカサカサになっても水虫だと気づかない人が少なくありません。
とくにお年寄りは、年齢のためと考えていることが多いのです。
かゆくない
かゆみもほとんどなく、しかも季節に関係なく一年を通して症状に変化が少ない点は、水虫だと気づきにくいために悪化させやすく、冬場にそれによって皮膚に亀裂が入ることで病院に行く人が多いです。
また、皮膚科でも足底角化症として誤診されることも多いのです。
菌をばらまいている
本人は水虫だとは思っていません。
部屋内を素足で歩いたり、畳やじゅうたんで足をこすったりするとカサカサした皮が落ち、多くの菌がちらばってしまいます。
そのため周囲の人を感染させてしまう。
角質増殖型はそんな可能性が最も高い水虫なのです。
このタイプの人は周囲への十分な配慮が必要でしょう。