水虫を治す

体部白癬(たむし)の治療と予防

水虫の菌である白癬菌は、付着した部分に侵食することで増殖します。
その感染した身体のどの部分なのかで呼びかたが異なります。

頭と股と足をのぞいた部分体部白癬”たむし”と呼んでいます。

自分の水虫を触った手で他の部分をかいたりすることで、体のさまざまな部分に白癬菌が付着し、そこに寄生されるてしまいます。
これが体部白癬(たむし)です。

女性では臀部に多い傾向があります。

 

通常タイプの体部白癬の治療

汗や汚れなどをシャワーで洗い流して清潔に保ちます。
お風呂上がりに抗真菌薬の外用薬を塗り込みましょう。
ほとんどの場合これで良くなっていくはずです。

どれくらい続けるの?

通常、抗真菌薬を塗り続けると、症状は7日〜10日で消えます。
治ったように見えるため、ここでやめてしまう人がたくさんいます。
しかし、角質が入れかわる2週間の2〜3倍の期間(4~6週間程度)は、外用を続けてください。
中途半端に辞めてしまった場合、翌年再発します。
完璧に根絶させましょう!

薬を塗るタイミング

治療方法は、基本的には水虫と同じで入浴時に石けんで患部をよく洗ってから薬をつけることです。
お風呂あがりは皮膚が柔らかくなっているため、薬も浸透しやすくなっています。

 

薬の塗り方

塗り方としては、薬は水虫の治療で使っている同種のものを、1日1〜2回薄く伸ばしてムラのないようにります。
お薬の回数は用法用量を確認して使いましょう。

また大切なことは斑点などの病気の部分より5〜6センチは広めに塗ってください。
菌は思っているよりも広く侵食しています。
そのため塗り残しは再発の原因となってしまいます。

 

炎症が強く、かゆみが強い場合

ひどい炎症を起こしている場合は、抗真菌剤が患部まで浸透しないので、まずはステロイド外用を併用して、炎症をある程度治す必要があります。
ステロイドには強力に炎症を鎮める効果があるので、ステロイドの外用薬を最初の数日間、抗真菌薬と併用して使うことで炎症を鎮めます。

 

患部がジュクジュクタイプの場合

患部がジュクジュクしてしまっている場合、白癬菌だけではなく他の菌も一緒に悪さをしている可能性があります。
このような症状には抗生物質を使います。
白癬に抗生物質は効きませんが、抗生物質の外用薬や内服薬を、抗真菌薬と共に使うことでじゅくじゅくを治しつつ、白癬菌を退治していきましょう。

 

ミコナゾール硝酸塩の塗り薬

有効成分のミコナゾール硝酸塩を含有した抗真菌剤です。
真菌に対して効果もしっかりしていますし、白癬ではなくカンジダ症だった場合でも効果があります。
また値段も手ごろなので第一選択におすすめです。

効果

  • 白癬(水虫:足白癬、ぜにたむし:体部白癬、いんきんたむし:陰股部白癬)
  • カンジダ症
  • 癜風(でんぷう)

カンジダ属やアスペルギルス属、クリプトコックスなどに対しても強い抗真菌作用を発揮します。

ミコナゾールクリーム

有効成分ミコナゾール硝酸塩
内容量1本 15g
1本1,160円
2本1,563円
3本2,046円

 

ダクタリンゲル

有効成分ミコナゾール硝酸塩
内容量20g
1本1,873円
2本2,885円
3本3,977円

 

 

テルビナフィンの塗り薬

”有効成分テルビナフィン塩酸塩”を含有した外用抗真菌薬です。
テルビナフィンの塗り薬は、幅広く様々な種類の真菌に対して効果があり、特に白癬菌に対して強力な殺真菌作用を示します。
しかも、1日1回で効果があるので忙しい人にも最適です。

 

効果

  • 白癬(足白癬、体部白癬、股部白癬)
  • 皮膚カンジダ症(指間びらん症、間擦疹(乳児寄生菌性紅斑を含む))
  • 癜風(でんぷう)

 

ラミシールクリーム

有効成分テルビナフィン塩酸塩
内容量15g
1本1,551円
2本2,655円

 

ラミシールクリーム ジェネリック

ラミシールクリームのジェネリック医薬品です。
成分はそのままで内容量2倍なのにお値段はほとんど変わらない。
お買い得ですね。

有効成分テルビナフィン塩酸塩
内容量30g
1本1,528円
2本2,230円
3本3,172円

 

 

体部白癬で内服療法が望ましいタイプの治療

外用薬で治療するのがベストですが、それができない場合もあります。
そんなときは内服薬を使う必要があります。

1.塗り薬をうまく使えない場合

  • 広範囲に白癬が広がってしまっていて、全てにきちんと塗ることができない人
  • 一人暮らしなどで、自分の背中に体部白癬が発症して薬を塗ることができない人

 

2.T.tonsuransという種類の菌の場合

白癬菌にも色々種類があり、もともと中南米にあった菌です。
レスリングや柔道などの選手などで見られるタイプで競技中に触れあう部分、頭、首まわり、上半身に直径1~2mm赤い斑点ができ、その表面は鱗屑(細かい皮膚片が落ちる)が起こる。
真ん中は治りかけている。
このような紅斑がひとつ又はたくさん発生する。

毛に寄生することがあるので、この場合は外用薬では治せないので内服薬を用いる必要がある。

T. tonsurans は通常の白癬菌よりも感染力が強い割には、保菌しているにもかかわらずあまり症状が出ないタイプが多い、しかしちゃんと菌を落としているので感染源となります。

そのため接触者も同時に治療しないと、再感染を繰り返すので終わりがない。
処置しないで放置すると家族や友人などに広がっていく結果となる。

 

3.ペットからうつっているタイプ

ペットなどからうつる白癬は、好獣性菌と呼ばれるもので人間に感染すると激しい炎症が起こります。
小型でほぼ同じ大きさの湿疹状の斑点が広がり、小さい水ぶくれをともなっています。
ペットに触れる部分で症状が見られるので、頭部や顔、腕などの肌を出しているところに症状が現われます。
家族内で感染していることが多く、同じような症状におちいっています。

この場合、ペットも一緒に治療しなければいけません。
全ての原因菌をなくす必要があるからです。

 

ペットの治療方法

 

4.内服薬をすすめたい状態の場合

全身が弱っている人や、免疫機能が落ちていて、体部白癬が全身に広がりそうな人は内服薬を使う方が良いでしょう。

また、再発を繰り返している場合は外用薬の塗り残しがあったり、完全に白癬菌を倒しきっていないのに治療をやめてしまったりなどが考えられます。
内服薬なら全身のどこにあっても薬が届きますね。

 

5.ステロイドを誤って使用していた例

異型白癬と呼ばれる状態でステロイドによって、通常の状態よりも奥の方、毛穴の中のほうにまで白癬菌が入ってしまった場合です。
このような場合は外用薬が届きにくいので内服薬を使う必要があります。

 

6.爪白癬も合併している場合

爪白癬も合併している場合は、外用薬だけでは治りませんので、抗真菌剤の内服が必要となります。
爪白癬を完治しなければ体部白癬(たむし)も完治できません。

爪白癬がある場合は体部白癬の治療とは違い、長い時間が必要になります。
治療方法は爪白癬の方法になります。

爪白癬の治療方法

 

 

テルビナフィン

テルビナフィンは角質への浸透性としては中程度ですがよく効きます。
薬剤は細胞組織に浸透して、2~3週間は皮膚に残り殺菌効果を発揮します。

特徴としては、イトラコナゾールよりも価格が安く、他の薬との併用禁忌がなく、副作用が少ないのが特徴です。
ただし使用期間が長くなることが欠点です。

 

使用方法:体部白癬の治療の場合
1日 1回
0.5錠(125mg)

1週間ほど服用して、さらに外用薬を併用すれば十分な効果が得られます。

 

塩酸テルビナフィン

テルビナフィンはアリルアミン系と呼ばれる抗真菌薬です。 抗真菌薬の効き方   真菌は細胞膜を生成するのにエルゴステロールが必要です。 しかしエルゴステロールを作る過程で必要なスクアレンの代謝 ...

 

タービシル(Terbisil)

内容量1箱 28錠
テルビナフィン含有量250mg

 

 

テルビシップ(Terbicip)

内容量1箱 7錠 4箱セット
(全28錠)
テルビナフィン含有量250mg

テルビシップはラミシールのジェネリックです。
7錠で1箱という小分けになっています。
注文すると4箱届きます。

 

 

テルビフェイス(Terbiface)

内容量1箱 7錠 4箱セット
(全28錠)
テルビナフィン含有量250mg

 

 

 

テルビフェイス

内容量1箱 7錠 4箱セット
(全28錠)
テルビナフィン含有量500mg

1錠あたり500mgの有効成分なので、ピルカッターなどで錠剤を割る必要があるが費用を抑えることができます。

 

イトラコナゾール

角質親和性がとても高いのが特徴です。
つまり細胞への浸透性が良いので深く効くというイメージですね。
内服を中止しても4週間も効き続けます。

欠点としては、他の薬との使用禁忌が多く、コストがやや高いのが短所です。

体部白癬の場合の使用方法

イトラコナゾールを
1日 1回 100mg(1カプセル)

1週間ほど服用して、さらに外用薬を併用すれば十分な効果が得られます。

ポイント
脂肪分に溶けやすい性質があるので、食後に経口することが大切。
空腹時だと半分ほどしか吸収されない。

イトリゾール【抗真菌薬イトラコナゾール】

有効成分イトラコナゾールを含有した飲み薬の抗真菌薬です。トリアゾール系の抗真菌薬です。 このお薬は真菌の細胞膜の構成成分であるエルゴステロールの生合成を阻害することで、真菌の増殖を抑え殺菌します。 飲 ...

 

スポラル 100mg

 

有効成分イトラコナゾール
内容量1箱 4カプセル
使用量1日 1回
1回 0.5カプセル

 

価格
4箱2,951円
7箱4,758円
10箱6,611円
12箱7,950円

 

 

イトラスポア 100mg

有効成分イトラコナゾール
内容量1箱 28錠
使用量1日 1回
1回 0.5カプセル

 

価格
1箱4,896円
2箱8,563円

 

体部白癬の予防

体部白癬を防ぐには、水虫に触った手で身体にふれないことが大原則です。
加えて、風呂上がりに使うタオルは、体用と水虫用とに区別すること、水虫薬を塗った後や靴下を触った後は石けんで手を洗うことも大切です。

水虫にさわった手で身体の他の部分をさわれば、白癬菌が付着してそれは体部白癬の始まりとなります。
また、白癬菌が股に感染し発症したものが、股部白癖(インキンタムシ)です。

 

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