その他

癜風(でんぷう)

癜風(でんぷう)は梅雨の時期や汗をよくかく夏場に見られる皮膚病です。

皮膚の浅いところにカビなどに代表される真菌が感染する慢性皮膚病です。

癜風菌が皮膚の上で菌糸状に増殖して発症します。

 

癜風の症状

 

始まりは毛穴が赤くなっている程度ですが、胸、首、背中、脇の下などに円状の境目がはっきりした赤い斑点、あるいは脱色素斑が現れたときは癜風である可能性が高いでしょう。

その斑点から皮膚の欠片がポロポロ落ちるようになります。

通常は、むずがゆいなどの症状がなく、本人が気が付かないうちに夏場などにどんどん増えて、再発を繰り返します。

どこにできるの?

脇の下のくぼんだところや太もものつけ根などに斑点が発生します。
他にも首まわりや胸の真ん中、肩甲骨周りなど
放置していると徐々に拡大していきます。

毛穴にと同じ位置に小さな脱色素斑が複数できます。
いつくかの斑点がくっつき地図状の大きな局面になることもあります。

熱帯地方では頭部、顔面や手掌などにも起こりますが、温帯の地方では頭部や顔面にできることは稀です。
癜風(でんぷう)は通常、毛や爪には発生しません。

 

特徴は色です

癜風は急性期から慢性期にかけて様々な色へと変化するのが特徴です。
大きく三つに分けられます。

 

黒 (黒色癜風:おもに淡褐色斑)

黒色癜風ではメラノサイトを活性化する働きがあり首、前胸部、背中などに細かい鱗屑が付着した淡褐色斑ができます。

 

白 (白色癜風:おもに色素減弱斑~脱色素斑)

白色癜風では菌の代謝産物によってメラニン合成が抑制されたり、メラノサイトを阻害する成分があるようです。

こまったことに白色癜風では、治った後も問題で慢性的に脱色素班が残ったりします。
これは癜風の部分が白く脱色したようになってしまう現象で日焼けもしません。
そのため、日焼けするとそこだけ白く、くっきりはっきりしてしまいます。

癜風自体より残った白斑のほうに苦労することになるかもしれません。

治ったあとの色素沈着や色素脱失などの色素異常は長期間残り、これに対する有効な治療法はないのが現状です。

 

赤 (おもに淡紅褐色斑)

赤色は黒または白に炎症が加わったものと考えられています。

 

癜風(でんぷう)になる原因

原因菌は、癜風菌 (マラセッチア・フルフル)というカビの一種です。

この菌は皮膚の常在菌ですので感染するとかではなく、毛穴や皮膚の表面に住んでいます。そのため成人であれば100%います。
特に頭部、顔、体に多数存在します。

生まれたときにはいませんが、生後1か月ほどで多数見られるようになり、1歳では減少し思春期まで少ないままである。

本来は弱い菌で病原性はあまりないのですが、特定の条件を満たしたときに増殖してしまうようです。
どのようなメカニズムで癜風を発症させるかについては詳細はいまだに不明です。

  1. 汗かきである
  2. 皮膚が脂っぽい体質
  3. 体質的に皮膚が菌に弱い

これらの場合に発症しやすいようです。
スキンケアとしては水虫などと同じように清潔・乾燥が重要になります。

まるで菌のカクテル?

癜風菌はなんと11種類に分かれていて11種の菌の複合体になっている。
そのため、菌によって好みの脂質が違ったり、育成速度が違ったりするのでそれによって症状も違ってくる。

脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎の原因として癜風菌がかかわっていることが示唆されています。

癜風の発症時期

発症時期は、水虫同様に春から夏が多く、この時期に放っておくと悪化しやすくな ります。

高温多湿などの環境でたくさん汗をかくことにより菌が増殖、形態変化(菌糸形)するなどしてして癜風が発病します。

 

癜風になりやすい人

子どもから老人まで年齢を問わず発症するものの、汗かきの元気な人に生じる傾向がある皮膚病です。

とくに20〜40代の青壮年に好発し、男性にやや多くみられます。

それ以外にもボティクリームなどをよく使う、および副腎皮質ステロイドの全身投与やホルモン異常などの原因も関係すると考えられます。

 

癜風の治療法

癜風の治し方の基本は外用の塗り薬です。
イミダゾール系、ベンジルアミン系、アリルアミン系などの抗真菌薬のクリームや液剤などを用います。
使用期間は2~4週間程度です。

白色癜風に関しては、菌がいなくなって治っているにもかかわらず脱色班や白斑が数カ月残りますが、これ以上薬を塗る必要はありません。

塗り薬

塩酸テルビナフィンは1日1回で効くので手間も省けます。

癜風の範囲は本人が思っているよりも広いため広範囲に薬を塗りましょう。

 

ラミシールクリーム

 1本 15g
1,382円

 

ラミシール ジェネリック

ラミシールクリームのジェネリックは量が2倍でお得になっています。

 1本 30g
1,361円

 

内服薬

イトラコナゾールの内服も可能です。

イトラコナゾールは癜風に対してとても優れた効果を示しますが、一緒に使ってはいけない薬が多いので注意が必要なお薬ですが、発症しやすいのが若年者に多く、内服薬を使用している可能性が低いことを考えると有効です。

でんぷうは患部が思ったより広範囲に存在することが多く、背中などは本人がしっかり塗るには難しい。それを考えると内服薬も良い選択。

毛包に癜風菌が常在する
いわゆる毛穴にいるので内服薬なら毛穴の奥でも効果がある。と考えられる。

これらを考えると、内服薬も有効な治療法です。

 

イトラスポアー

 1箱 28錠
4,361円

 

スポラル

 1箱4錠 7箱
計28錠
 4,259円

 

 

癜風を予防しよう

癜風はとても再発しやすい病気です。
1年以内に60%、2年以内に80%が再発すると言われています。
再発を防ぐポイントは室温の調整、汗をかいたらシャワーを必ず浴びるなどのスキンケアを行うことが大切です。

週1~2回 硝酸ミコナゾール配合の石鹸で身体を洗うと再発防止につながると考えられます。

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