カンジダ症

カンジダ症

カビが原因で発症する皮膚病は、水虫以外にもたくさんあります。

この中には水虫と症状が似ているため、見誤りやすいものもあります。
誤った判断で薬を使用し続けてしまうと
かえって菌の力が強くなり、症状が悪化してしまうことにもなります。

また人に寄生するカビは、人体がその発育条件と一致したときに感染します。
人の抵抗力には個人差があり一人が何らかの菌に侵入されたからといって、すべての人が等しく菌におかされるわけではありません。

皮膚に異常が起きたら、まず、何が原因になっているのかを確かめることが先決です。
そこでカンジダ症をご紹介

カンジダ症

カンジダ症は、カンジダ・アルビカンスというカンジダ属のカビが原因で、主に皮膚や粘膜に発症する病気です。
もともとこの菌は、健康な人の口の中、皮膚、消化管、糞便、膣などに無害のまま常在しており、人体の抵抗力が低下したときに増殖して発症します。

したがってカンジダ症は、おむつの蒸れや長い間バンソウコウを貼っていたことなどによる局所的な誘因や、糖尿病、抗生剤の使用、エイズなどの全身的な誘因によって発症しますので、その原因を捜すことが大切です。

白血病などで免疫の落ちている場合は、血液中にカンジダが入りやすく、内臓に病変をつくって死亡することもあります。重症の病気を併発しを早めに治療しておくことが大切です。

皮膚にできる皮膚カンジダ症は、ステロイド外用剤の普及にともない1970年代に急増したものの、現在ではやや鎮静化しました。

症状としては、水虫と同様にさまざまな病型があります。

皮膚カンジダ症

カンジダ性趾間びらん症

手の指のあいだにできるカンジダ症です。
水仕事が多い女性や、飲食業、理容業、美容業に従事する男女の、特に第3指間に多い傾向があります。
中指と薬指のあいだが第3指間です。

症状

はじめは小さくて赤い斑点ができるが、しだいに拡大して境界がはっきりとした湿潤したびらん性紅斑(皮膚がただれ落ちて身が見えてる状態)になります。
その周りにふやけた皮膚片が発生します。

ヒリヒリした感覚やうずうずとしたかゆみがあります。

足の場合は、特にゴム長靴を履く、足が濡れやすい職業に従事する男女の第4趾間に見られることが多いです。

このカンジタ性趾間びらん症は趾間型足白癬との区別はとても難しく、直接菌を採取して顕微鏡見てみる検査が最も大切です。
患部を見ただけでは判断できないからです。

趾間型足白癬はコチラ

カンジダ性間擦疹

間擦部に生じるカンジダ症です。

  • 間擦部とは
    股や乳房下、陰股部、おしりの割れ目など、皮膚が擦れ合う部分のことで、その部分が高温多湿になったときに乗じて、力ンジダが増殖し発症する。

他にも

  • 腰の曲がった人の腹部のシワになった部分
  • 肥満の人や乳児の大腿や首のひだになったところ
  • 手の可動制限のある患者の手掌

などにもみられます。

ステロイド外用剤の使用、とくに密閉療法(ODT)など密閉した状況でも頻度が高い。

  • 密閉療法
    傷口を密閉して内側からでてくるジュルジュル液で傷が治るのを早める治し方です。
    新しい絆創膏のキズパワーパットみたいなものです。

糖尿病、ステロイドの全身投与、長く寝たきりの高齢者など全身の免疫不全を背景にもつ患者にも発症する 。

症状

皮膚の湿疹は小さい赤色の斑点、ときには数個の水ぶくれや膿ふくれとして発症し、しだいに拡大しびらん性紅斑(皮膚がただれ落ちて身が見えてる状態)と浸軟した薄い鱗層(湿った皮膚片)を生じる。

周囲には細かい紅斑や水疱~膿疱からなる新たな病変ができることがある。
また、ときに鱗屑(フケみたいな皮膚片)を伴う乾燥性紅斑のみが起こることもある。

おむつカンジダ症(乳児寄生菌性紅斑)

新生児、乳児などの皮膚が擦れる部分にできるカンジダ症で、特におむつの下にできる。
寝たきりの高齢者のおむつでも同様のことがあります。

症状

陰股部のシワに一致した赤みがかった斑点から始まり、しだいに拡大しながら境界明瞭なびらん性紅斑(皮膚がただれ落ちて身が見えてる状態)になっていき、周囲には小紅斑や膿疱をともなう新たな病変ができる。
力ンジダ性間擦疹と同様に乾燥した紅斑と鱗肩のみがみられることもある。

おむつやおしりふきによる接触皮膚炎としばしば誤診され、ステロイド薬の外用でさらに悪くなる。
きちんとサンプルをとって直接顕微鏡によって見てもらうことが最も重要です。

カンジダ性爪囲・爪炎

爪が白くなったり、ボロボロになってきます。その周辺が赤くなって炎症で腫れてくるところから始まり、しだいに爪の甲の部分が波状に不揃いになったり、変形したりします。

水仕事の多い人の利き手の、とくに人差し指~中指にできる傾向があります。
爪を押すと圧痛があり、ときに膿がでることもある。

しばしば主婦手湿疹などの手指の湿疹病変と一緒に起こり、ステロ イド外用剤を使うことでさらに悪化する。
皮膚と爪郭を別々に考えて調べる必要があるでしょう。

ごく稀ですが爪カンジダ症は爪白癬と酷似した症状を表すときがあります。

爪遠位部の爪甲剥離を伴う爪カンジダ症(カンジダ性爪甲剥離症)は 決してまれな疾患ではないので注意をしましょう

その他のカンジダ症

絆創膏下カンジダ症 (仮)

絆創膏下カンジダ症は救急用絆創膏を数日間連用したときに、その下にびらん、浸軟を伴う紅斑や水疱、膿疱を生じる

背部臥床カンジダ症(仮)(ハイブガショウカンジダ)

寝たきり患者の背部にもしばしばカンジダ症を生じる

  • あせものような小さな水ぶくれがたくさんできるもの
  • びらん、浸軟をともなう紅斑になるもの
  • 乾燥性の鱗屑を伴う紅斑になるもの

などその症状は多彩である。
いずれも顕微鏡できちんと菌を確認することが大切

粘膜カンジダ症

カンジダ性口角びらん

小さな子供、乳幼児が唇を舐めたり、高齢者の口角が下垂することで口角が湿潤となり、びらん、亀裂や発赤、白苔、浸軟した鱗屑ができる、昔から胃が悪いと口の端が切れるというが、必ずしも消化管障害の頻度は高くない。

口腔カンジダ

口唇、舌粘膜、口腔粘膜に白苔を伴う紅斑や委縮性病変を生じる。
しばしば口角びらんを伴う

自覚症状として、ヒリつき感、しみる感じ、疼痛、違和感、味覚の異常などがあげられる。

新生児や虚弱児に多く、成人では悪性腫瘍、ステロイド長期内服、抗菌薬の多用などをきっかけに発症することが多い。
高齢者では入れ歯の不適合など、口腔の唾液の貯留によっても生じ、必ずしも免疫不全を原因としないものもある。

黒毛舌

舌背中央に黒〜黒褐色の被毛状の舌苔を生じる。
抗菌薬の多剤連用をきっかけに口腔内の常在菌群の変化によって起こることが多い。
病変の黒色調は細菌の色素によるものが原因です。

外陰カンジダ症

外陰に発赤、腫張、湿潤 びらん、鱗肩を生じる。
妊娠、 糖尿病患者、抗菌薬の連用で発症することが多い。

女性では疼痛が強く、しばしば熱感を訴える。
膣カンジダ症を合併することも多い。
性感染症(STD)としても重要である。

代表的なものとしては、陰股部、乳房下、臓富に生じるカンジダ性間擦疹、口腔粘膜に白苔を形成する口腔カンジダ症、陰部に生じる陰部カンジダ症があります。

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