白癬

爪白癬

え!爪って水虫になるんですか!

こんな風に思っている人もたくさんいるのではないでしょうか?
僕のイメージでは、水虫は足の指のあいだがかゆくてふやけているでした。

水虫の原因菌である白癬菌は、角質のあるところならどこにでも寄生していきます。
硬い爪も例外ではなく、白癬菌の好む食物であり、最もおかされやすい部分でもあります。

爪にできる水虫を爪白癬と呼びます。

爪白癬にかかると、爪の先端や両側から白くなったり、爪の中に白い筋が現れたりするため、見た目から

「あれ?こんなのなってたっけ?」

と気づくのが始まりのようです。
この段階ではかゆみなどの自覚症状はまったくでていません。
そのため水虫になっているとも思わず、なんの治療もしない場合が多いのです。

このような爪の異変、これは爪のまわりの皮膚から爪の中に白癬菌が入り込んだことによる初期段階なのです。

普通、他の水虫なら恥ずかしいと感じて病院にいったり、薬を買ったりしてきますが、爪白癬とは思っていないのでマニキュアでごまかしたり、楊枝でほじったりすることが多いようです。

爪の病気の中で最も多い病気は、爪白癬と陥入爪なのです。

  • 陥入爪
    陥入爪とは、爪の先端の左右の角を深く切りすぎたために、爪が皮膚の中にめり込んでしまい、トゲがささったように痛み、はれあがり、滲出液が出るもので17~18歳くらいの若者に多い病気です。
    年齢の幅が極せまですね・・・信じがたい。
  • 爪白癬
    真菌による爪の病気はたくさんあって、その原因菌もたくさんいます。
    代表的なものは、 カンジダなどの酵母やアスペルギルスなどの糸状菌がなのですが、患者の大部分は爪白癬です。

爪白癬と年齢

水虫じゃない人だとあまり聞きなれない爪白癬ですが、驚いたことにこのような調査結果があるのだ。

爪水虫の感染率

50歳以上60歳以上
20%40%

年齢があがるにつれて感染している率の高い皮膚病だったんです。

長年水虫を放置していたのが最大の要因で、40〜60歳の足白癬の患者の約30%は爪白癬に移行するといわれています。
そう、足に水虫のある人の3割は爪にも進行してしまっているんです!
この割合は60歳以上になるとさらに増えます。

高齢社会になったこと、スポーツ、マニキュア、靴・靴下の普及などの生活習慣の変化も、爪白癬の患者数を増加させる要因になっています。

足の爪の場合は歩行時、靴に当たって疼痛(とうつう)を起こすことがありますし、細菌が患部に侵入し化膿してしまうお年寄りもいます。

爪白癬によって爪がボロボロとなり厚く変形してしまうと、手の場合では細かい作業がしにくくなります。

さらに、病気の爪は、白癬菌がいっぱいそのため、他部位への病気をうつしたり、再発の原因ともなります。
しかも、他人への感染源となる危険性が非常に高いのです。

 

男女で水虫の重症度に違いがあるのか

男性の場合

男性

実際は男性のほうが水虫の人が多いのでしょうが、職業上、上司や同僚の人からなど水虫の知識を得る機会が多く、会社の行き帰りに病院へ寄ることもできるため、重症な方は比較的少ないようです。

女性の場合

女性

「水虫なんて私には関係ない」と思っている人が依然として多く、発症していることに気づかない人もいます。
ハイヒールで痛めた爪から菌が入ってしまったことで、爪に異変を感じているにもかからわず、差恥心が強く医者にみせたくないという人も結構多いようです。
しかし、耐えかねてようやく病院へ来たときには、すでに重症化しているケースが少なくありません。

いつまでも放置していると

長年の爪白癬で爪母まで傷つけてしまうことがあります。
爪母は文字どおり、爪を作っている部分です。
そのため、白癬菌が死んでも爪の変形が治らない場合も多いため、なるべく早く皮膚科医へ相談しよう。

重症化しやすい仕事

性別とは関係なく、職業的に重症化しやすい場合もあります。
道路工事に携わる人、大工さん、工場勤務、自衛隊員などの安全靴を履く機会が多い人、手の爪などに外傷を起こしやすい人などは、重症化しやすいため要注意です。

症状

爪水虫は不快感が強い

爪白癬は痛くもかゆくもないのですが、爪の周囲には無数の神経が分布しているため、 少しでも爪が変形すると不快感が極めて強いのです。

しかし、足に白癬菌がいる限り、爪への侵入を防ぐことは不可能です。
そのため、爪白癬を克服するためには、まず足の水虫の治療をしっかり行う必要があります。

水虫なので当然放っておくほど、どんどん侵食していきます

  1. 先端のほうから爪がボロボロになってきます。
  2. ボロボロになった箇所は厚さが増し、黄白色に濁ってしまいます。
  3. さらに放っておくと、次第に爪のつけ根のほうへと症状が進行していくでしょう。

このようになってくると、爪の原型がわからなくなるほど、変形していく道をたどります。
変形した爪は肉に食い込み、歩くたびに激痛が走るようにもなります。

さらにかゆみから爪水虫を手の爪で掻くことにより、手の爪にも感染していくのです。

爪白癬は精神も侵食します。

ひきこも
爪白癬はストレスのもとです。
爪白癬で爪が変形して見た目が悪くなると恥ずかしさからそれを隠して生活しようする傾向があります。
そうすると、仕事面やレジャー面において消極的になりやすく、精神的にも疎外感を感じやすくなってしまうからです。

爪白癬の原因とは?

いきなり爪白癬にはならない!

爪白癬になった原因は他の部位にも水虫がある証拠です。
初めは小水疱型、趾間びらん型、角質増殖型などの水虫だったのが、菌が爪へと生息地を求めていった結果、爪白癬になるからです。
特に角質増殖型足白癬の人は、爪白癬を併発しやすい傾向があります。

そのため、足の水虫にかかっていて、爪に混濁が認められるならば、足の治療だけをしていても根治することはありません。
たとえ治療の結果、一時はよくなったとしても、爪に白癬菌が残っ ている限り再発を繰り返すでしょう。

また、爪白癬は足の水虫が慢性化していたことが原因で発症しているため、ほとんどの人は、5~10年という長期にわたり爪の変形に苦しんでいます。
それだけに、なんとか治そうと多数の病院で診察を受ける方も大勢います。

白癬菌は爪の中にどうやって入り込むのか??

まず、白癬菌が堅い爪の中に直接入り込むことはありえません。
そのため爪から始まったり、爪だけ白癬にはなりません。

水虫を長年放置していると、白癬菌は指の先端にまで到達するのです。
そこから爪の周囲、爪の下部へともぐりこんで行きます。

爪というのは表層は爪全体を保護するために堅くできていますが、その下層部は水分も多くやわらかくなっています。
白癬菌からすれば爪甲下(そうこうか)は美味しい場所にあたります。

遠位側方爪甲下爪真菌症 (DLSO)

dlso

このタイプは爪白癬の患者の90%以上を占めていて、爪の先端または側方の皮膚から爪の下に菌が入りこんでいます。
症状としては爪の先端の下層からポロポロ爪がむけて、黄色に変色して徐々に分厚くなってきます。
また、爪の下にはたくさんの神経が通っているため、侵食されると気分が悪くなり、爪切りで深くけずりとったり、ようじで爪の間をほじるなどしてしまうようです。

これにより、健康な部分の爪も傷つけたり、白癬菌をさらに爪の奥へと自ら入れ込んでしまうのです。

爪白癬も初期のうちに、きちんと塗り薬を塗り込めば改善していきます。
しかし、放置するとさらに爪の根元に向かって進行していくでしょう。

近位爪甲下型爪真菌症 (PSO)

白癬菌が爪の甘皮部分から爪の下に入り込んだタイプです。
症状としては、爪の根元が白濁して、弱くなってボロボロになります。
進行速度が速いのが特徴なので注意しましょう。

また、爪の周囲が赤く腫れている場合はカンジダ菌である可能性もあります。

全爪甲型爪真菌症 (TDO)

爪の中に線状の白い筋が入ることや、厚くなった爪が靴に当たって痛みを生じることもあるのです。
このまま放置すると、爪全体が黄白色に変色し、肥厚してボロボロになってしまいます。
こんなとき、自分で爪を削ったりなどしないで病院にいきましょう。

白色表在型爪真菌症 (SWO)

このタイプはあまり見られない珍しいものです。
症状としては、爪の表面が点々と白くなるといったものです。

 

爪白癬の治療方法

 

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