角質増殖型や爪白癬のように、角質が非常に厚い部分には薬を塗り込んでも成分が浸透しにくいことがあります。
そんなときは薬の浸透率をあげる工夫が必要になります。
爪白癬で先端部が水虫になっているケース
この場合は水虫になっている先端部分を、爪ヤスリで軽くこすりその上から薬を塗りましょう。
そうすると、薬の有効成分が白癬菌のいる箇所にまでしみ込みやすくなります。
爪母にも気を使おう
症状が現われる爪の先端ばかり気にするかもしれませんが、忘れないでください。
爪は根元から伸びてくるのです。
そのため、爪の周りや爪母にも浸透率の高いクリーム剤をしっかりと塗ることが大切です。
こうすると、甘皮から薬が吸収されて、有効成分が白癬菌が増殖している爪甲下に届きやすくなります。
足の裏と爪の両方が水虫のケース
足の裏と爪の両方に 水虫ができている場合は、足の裏全体に白癬菌が付着している可能性が考えられます。
この場合は、爪だけでなく必ず足の裏にも広く薬を塗るようにしましょう。
爪の根もとのほうまで水虫が進行しているケースや、足の裏全体が白い粉がふいている角質増殖型のケースには、水虫薬と同時にサリチル酸や尿素が配合された角質軟化剤を厚めに塗ります。
このときにカサカサの足の裏を、絶対にヤスリなどで強くこすったり、爪をようじでほじったりはしないようにしましょう。
水虫薬について
最近の水虫薬は浸透力に長けていますので、3〜4カ月間、根気よく外用していれば、意外と爪もきれいになってくるものです。にもかかわらず、むりやり強く削ってしまう と症状を悪化させてしまいます。
実際に、自分で勝手な処置をしたために、健康な爪まで痛めて しまう人もたくさんいます。
爪白癬の患者さんの中には、水虫にかかっているとは気づかずに、ボロボロになった爪の先端部を切り込み過ぎて、陥入爪になってしまう人が大勢います。
これは爪の先端の左右の角を切り込ぎるために生じるものです。
爪は指の皮膚のうえに乗せるものなのですから、指の先端部の皮膚を守るためにも、ほんの少し指からはみ出るくらいに切るようにしましょう。
そして、外用薬は患部を清潔にしてから塗ること